新 井 写 真 舘 の 歩 み

新井写真館 ▲1971年、現在地に移転当時の新井写真舘

■戦後間もない頃、アメリカ統治下の八重山。竹富島出身の創業者・新井てるおは何か一生の仕事にできる技術を探していた。石垣島で荷物運搬などの仕事をしながら、当時まだ小さな島では新しい職業だった写真業に注目、やがて写真館で修行を始める。すぐに写真の虜となったてるおはみるみる腕を上げ、1963年に独立。さんばし通り沿いに小さな店舗を借りて写真館を開業した。自分の写真館を建てることを目標に、腕を磨きながら妻・栄子と共に少しずつ資金を貯める。その後埋め立て地である美崎町が整備され、絶好の機会と考えたてるおは、貯めた資金を元手に熱意で銀行からの融資を獲得。1971年、晴れて新井写真館を新築することとなった。当時は海風が吹き抜ける殺風景な場所だった美崎町に、写真なんか撮りに来る人はいない、という周囲の人々を尻目に、てるおの腕で評判の写真館となり、お正月などは店の前に長い行列ができ、整理券を配って対応するほどだった。

■現在、写真館は次代に受け継がれ、伝統的な写真技術を継承しながらも、新しい写真表現を模索・展開し、地域の写真館として八重山の人々や文化、風景を撮り続けている。2013年には創業半世紀を迎える。

創業者:新井地主男 teruo arai / photographer

新井地主男

■1932年生まれ。竹富島出身。写真一級技能士、日本婚礼写真協会認定一級婚礼写真士。新し物好きでおしゃれなカメラマンで、まだ自家用車がそれほど普及していなかった頃、オープンカーにウェディングカップルを乗せて式場まで送るという演出をいち早く実現し、島のあこがれの的に。現在は写真業を退き、ハイビジョンカメラで家族や地域の人々の記録を撮り続けている。

現館長:新井 優 masaru arai / photographer

新井優

■1971年生まれ。石垣島出身。日本婚礼写真協会認定一級婚礼写真士。日本写真学園卒。東京乃木會館婚礼専属カメラマンを経て、帰島後は風景写真家としても活動。2001年よりJTAのウェブサイト「美ら島物語」専属カメラマン。写真館での撮影の他に、BEGIN「ビギンの島唄 オモトタケオ2」CDジャケット写真、JTAカレンダー風景写真、旅行誌グラビア、企業広告写真など多数。

企画・デザイン:新井陽子 yoko arai / direction & design

新井陽子

■1974年生まれ。宮崎県出身。東京デザイナー学院グラフィックデザイン専攻卒。広告制作プロダクションデザイナーを経てフリーランスに。2001年頃より沖縄ミュージシャンのCDジャケットデザインや石垣の出版社「南山舎」の書籍デザイン等を手がける。写真館の美ら島フォトギャラリーロゴやグッズデザイン、ウェブサイト運営・ブログ、ブライダル写真集のデザイン・編集等も行っている。